養蚕事実 【判型】半紙本1冊。縦222粍。 【作者】佐貝義胤作（口授）。加藤祐一（スケカズ）編・序。吾彦庄吾書（聞書）・附言。松川半山（真水）・長谷川貞信画。真左樹斉美書（傭書）。 【年代等】明治6年5月官許。明治6年8月初刊。［大阪］賭春堂（山口又一郎）板。［大阪］柳原喜兵衛ほか売出。 【備考】分類「蚕業」。『養蚕事実』は、下巻末の書籍広告に「此書は、蚕生ひ立ちの始めより、繭となり、糸を製するに至る迄の扱ひ方、桑苗の見分け、培養の手続き等、婦女子にも見易きやうに、仮名書きにして養蚕家実用の書なり」と記すように、養蚕のあらましと、その過程で必要な知識・心得等を仮名書きに綴り、多くの挿絵を添えた養蚕入門書。上巻に、第1「原種の善悪」、第2「蚕室の位置」、第3「器械の製造」、第4「毛蚕（ケゴ）の養法」、第5「四度の起臥（オキフシ）」、第6「揚方（ヤトイカタ）の心得」の6章、中巻に、第7「繭の扱」、第8「製糸の評論」、第9「蚕病の種類」、第10「病蚕の療養」、第11「蚕種の製法」の5章、下巻に、第12「桑樹の培養」、第13「蚕業の質問」、第14「培桑利益の大概」、第15「養蚕利益の大概」、第16「培桑・養蚕現業の実効」の5章の合計16章を収録。 ★原装・題簽2冊付（上巻欠）・状態良好・上巻入れ本・上巻口絵色刷り。上巻のみ記名あり、3冊とも蔵書印なし。【参考価格（初出品時の相場）：日本の古本屋で、3冊揃いが、35,000円～36,000円】。