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◆特集:現代日本のブックデザイン史 1996-2020
企画・編集:長田年伸,川名潤,水戸部功,アイデア編集部
デザイン:LABORATORIES(加藤賢策,岸田紘之)
撮影:GTTGHM(扉写真),青柳敏史(書影)
本特集では,国内の書籍売上がピークに達した1996年から現在に至る「出版不況」の時代のブックデザインをカバーデザインのスタイル別に紹介。
パッケージとしての訴求力が優先される現代のブックデザインが,約25年の間に如何にして更新されてきたのか,その一端を誌面上に描き出そうと試みた。
掲載書籍の選定にあたったのは,ともに現役のブックデザイナーとして活躍する長田年伸,川名潤,水戸部功の3名。
ふだん書店で並列されることのない約400点の書籍を,デザインスタイルという共通項で束ねることで横軸としての同時代性を浮上させ,ブックデザインに隠された作法と模倣,継承と発展の足跡をたどっていく。
そうして描かれたブックデザイン史からは,同時期の日本の出版史を垣間見ることも出来るだろう。
紙の本の価値がもはや自明のものではなくなったと言える現在,日本の出版産業と命運をともにしてきたブックデザイナーたちは如何にして自らを規定し,今後も本を本たらしめていくのか。
3人のデザイナーたちの本へのまなざしが,ともに本づくりに携わる出版関係者や流通関係の方々にとっても,周囲の本の姿や書店の景色をいまいちど眺める契機となることを期待したい。
序文 日本のブックデザイン史を紡ぎつないでいくための覚書
文:長田年伸
第1章 紙上のポリフォニー[多声音楽]
挑発する造型詩人たちの声
文:水戸部功
「薄利多売」型から「高付加価値」型に 1996年からの出版業界の変化
文:星野渉
第2章 タイトル・ブリコラージュ
あり合わせの道具で唯一の仕事をするということ
文:長田年伸
ベストセラーの25年
文:澤村修治
第3章 言葉/図形・象形の境域
詩と描き文字の関係性と変遷
文:川名潤
引き算の料理写真
文:三浦哲哉
第4章 ブックデザイン・オールドスクール
限られた個人のものとしての
文:長田
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