979円
「本書は4つの部分から成り立っている。 第1部はファノンの思想の概要を説明した部分。 第2部はファノンの生涯をたどった部分。私の見解では、ここがいちばん面白いので、まずここから読んだほうが良い。どんな思想家でも、育った風土や学校歴から離れてその思想を理解するのは難しい。特にファノンのように日本人とはまったく異なった、また欧米のように或る程度日本にもその社会などが紹介されているわけでもない世界に育った人間を理解するのは容易なことではないから、フランスの植民地において黒い肌を持った人間として生まれ育ち、しかし成績がきわめて優秀だったのでやがてフランスに渡って勉強を続け、当初は故郷に戻ってきたものの、やがてアルジェリアに活動の舞台を移していく過程が非常に興味深い。 また、故郷の詩人・政治家であるエメ・セゼール(彼の半生についても記述がある)や、サルトルの影響を大きく受けたことも注目すべき点である。 ファノンはアルジェリア革命に植民地主義批判の観点から加担していったわけだが、アルジェリア民族解放戦線(FLN)の暴虐的な行動を擁護してしまうというマイナス点にも著者はちゃんと触れていて、フェアである(言うまでもなく、独立を阻止しようとするフランス軍側の暴虐的な行動はFLNに決して劣らなかった)。 第3部ではファノンの著書の概要を説明しており、また抄訳ながら著書の一部分が訳出されている。しかしファノンの文章は詩的で直感的な表現も少なくないので、必ずしも分かりやすくない。この点でも海老坂氏のつけた解説は貴重である。 またここで最後にファノンへの批判がいくつか紹介されているのも悪くない。 第4部では他の思想家(ゲバラ、イヴァン・イリッチ、金芝河)との比較がなされている。ここは率直に言って、いちばん古びている箇所だろう。 全体として見て、ファノンの思想と生涯を紹介した労作と言えるだろう。著者・海老坂氏はこの本を書くためにマルチニクやアルジェリアに足を運んでもいる。またファノンは精神医学者でその方面の論文を書いているが、著者はこうした専門的な論文をも読んだ上で本書をものしているのである。1冊の本を書くために海老坂氏のかけた手間暇の大きさには頭が下がる。」(WEBにあった本書の概説です)
TOPICS
VIEW MORE1993年、私たちは、地域のプライマリケアを担い、一般診療と予防医療に注力するべく当時としては珍しかった外来と健診センターを併設したクリニックを新宿御苑前の新宿2丁目に開設しました。
乳幼児から高齢者までの幅広い年齢層の患者様にとって温かく、いつでも気楽にお越しいただけるような医療機関を目指しています。地域にお住まいの皆さまはもちろん、近隣の会社でお勤めの方々にも、温かさと安心を与えられる身近な医療機関でありたいと考えています。
ヒロオカクリニックでは、一般健診、法定健診、生活習慣病健診、ドック、精密ドック、循環器ドック、婦人科検診、乳がん検診などの各種健診を行っております。クリニック内に併設した健診センターでは、病気の予防や早期発見に役立てていただけるよう充実したメニューと設備を整えています。
VIEW MORE受付時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日祝 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
9:00〜12:30 (土12:00まで) |
○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | 休診 |
14:00〜17:30 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | 休診 | 休診 |
受付時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日祝 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
9:00〜13:00 (土12:00まで) |
○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | 休診 |
14:00〜17:00 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | 休診 | 休診 |
〒160-0022
東京都新宿区新宿2-5-12 フォーキャスト新宿アヴェニュー3階