1225円
アダムとイヴ 語り継がれる「中心の神話」 岡田温司 中公新書 2012 『旧約聖書』に登場する、最初の人間アダムとイヴ。二人の名前は「禁断の木の実」「楽園追放」などのキーワードとともに語られ、日本人にとっても馴染み深い。しかし彼らの物語から生まれた、文化、思想、文学・美術作品の多様さは、私たちの想像を遙かに超えるものがある。本書では、美術史的な解説・解釈にとどまらず、アダムとイヴが歴史上いかに語られ、いかに現代社会に影響を及ぼしてきたかを探っていく。(データベースより) 目次 第1章 人間の創造 第2章 エデンの園 第3章 原罪と追放 第4章 エデンの東 「神と人間、自然と人間、男と女、愛と性、罪と罰、善と悪、自由と責任、恥と後悔、裸と着衣など、そのテーマを数え上げるときりはない。そして、それこそまさしく、アダムとイヴの物語が『神話のなかの神話』、あるいは『中心の神話』と形容されてきた所以でもある。……物語は、ここで四つのエピソードに沿って検討される。順に、神による最初の男と女の創造、楽園としてのエデンの園、二人が犯した最初の罪とその結果としての楽園からの追放、そして最後に、追放後に待ち受けている二人の運命であり、……手がかりとなるのは、聖書はもちろんとして、さまざまな外典、注釈や解釈、さらには文学作品や美術作品の数々である」。 流れるような論理展開、カラーグラフ、モノクログラフがふんだんに盛り込まれていることもあって、サラサラと読める一冊。いちいちの運びが滑らか過ぎて、200ページ強がむしろ簡潔とさえ思えてくるほどに完成されたテキスト。 「見る聖書」としての各時代のアートを参照すればいかにも一目瞭然、創造、エデン、原罪といったテーマがどのような理解の下で当時の人々に受容されていったのか、という「図像学」のアプローチが、この中公新書において既刊の「キリスト教図像学の三部作」同様に、噛み砕いたかたちで明晰に綴られている。(レビューより) #岡田温司 #人文 #社会 #文化 #思想 #文学 #宗教 #キリスト教 #聖書 #旧約聖書 #創世記 #人間の創造 #アダムとイヴ #エデンの園 #原罪と追放 #エデンの東 #エンタメ #ホビー #本 #文学 #小説 #BOOK